こもれび
摂食運動感覚統合
03

7〜9ヶ月

おすわりと離乳食中期

安定したおすわりが両手の自由を生み、探索活動が爆発します。 舌は上下にも動くようになり、食べ物を「押しつぶす」力が育つ時期。 手と口の連携が加速し、「自分でやりたい」意欲が芽生えます。

この時期のマイルストーン

運動

支えなしで安定して座れる

体幹の筋力が十分に育ち、両手が自由に。この姿勢が手の探索活動を爆発的に増やします。

ずりばいで移動する

腕と体幹を使って前進する最初の移動手段。はいはいの準備段階として全身の筋力を鍛えます。

四つばいの姿勢を取る(前後に揺れる)

はいはいの直前段階。重心移動と四肢の協調を身体で学んでいます。

小さなものを親指と人差し指でつまむ

粗大把握から精密把握への移行。手づかみ食べや、将来の箸・鉛筆操作の土台です。

摂食

舌を上下に動かして食べ物を押しつぶせる

前後運動だけだった舌が上下にも動くように。舌で上あごに食べ物を押し付けてつぶします。

口を左右に動かし始める

食べ物を舌で歯ぐきの方に移動させる準備。噛む力の発達に直結します。

コップから一口飲む練習ができる

唇を閉じて液体をすする動き。ストロー飲みとは異なる口の使い方を学びます。

手づかみ食べに興味を示す

自分で食べたい意欲の現れ。食べ物の感触・温度・形を手で学ぶ感覚統合の経験でもあります。

感覚統合

ものを打ち合わせて音を出す

両手を中心線で合わせる動作。視覚・聴覚・触覚・固有受容覚の統合です。

人見知りが始まる

「知っている人」と「知らない人」を区別できるようになった証拠。社会的認知の発達です。

いないいないばあに反応する

「消えたものが存在し続ける」という対象の永続性の理解。認知発達の重要なマイルストーン。

呼吸

反復喃語が出る(「ばばば」「まままm」)

呼気を細かくコントロールして音を区切る力。呼吸と発声の協調がさらに精密になっています。

食事中も鼻呼吸を維持できる

口で食べながら鼻で呼吸する。哺乳時代に培った「吸啜・嚥下・呼吸」の協調の進化形です。


この時期のやさしいタッチ

おすわりバランス遊び

🕐 遊びの中で5〜10分📍 床で遊ぶ時間

座った状態の赤ちゃんの周りにおもちゃを置き、手を伸ばして取る動きを促す。体幹のバランス反応を鍛えます。

ずりばい誘導

🕐 数分(無理させない)📍 うつぶせの時間

少し手の届かない位置にお気に入りのおもちゃを置く。足裏に手を添えて蹴る感覚を教えると、前進のきっかけに。

口まわりの感覚遊び

🕐 自由に📍 食事の前後

歯固めや冷やしたシリコンスプーンを噛ませる。口の中のさまざまな場所に触れることで、舌と顎の動きを刺激。

手指の分離運動あそび

🕐 遊びの中で自然に📍 遊びの時間

ボールを渡す、小さなものをつまませる、容器に入れるなど。親指と人差し指を独立して動かす経験を増やします。

揺れ遊び(前庭覚刺激)

🕐 1〜3分📍 抱っこ・膝の上

膝の上に座らせてゆっくり前後左右に傾ける、「たかいたかい」をゆっくりやる。バランス感覚と空間認識を育てます。


離乳食中期のポイント

1

舌でつぶせるかたさが目安

豆腐くらいのかたさ。舌を上あごに押し付けてつぶす練習です。やわらかすぎると舌の運動が育ちません。

2

2回食へのステップアップ

1回食が安定したら、午前と午後の2回に。生活リズムと消化器官の成長を同時に促します。

3

食材の種類を広げる

タンパク質(白身魚→赤身魚→鶏ささみ)を段階的に。新しい食材は1種類ずつ、午前中に試す。

4

手づかみメニューを取り入れ始める

おにぎり・野菜スティックなど。「自分で食べる」経験が、手と口の協調を加速させます。

5

スプーンは下唇に置く

上唇が自発的に降りてきて取り込むのを待つ。スプーンを口の奥に入れてしまうと、唇の運動が育ちません。


相談のめやす

以下のサインが気になる場合は、専門家に相談してみてください。

  • 7ヶ月を過ぎても支えなしで座れない
  • 一方の手だけで動作し、もう片方をほとんど使わない
  • 食べ物を口に入れても舌で押し出してしまう(舌挺出反射が強い)
  • 名前を呼んでも振り向かない
  • 喃語がほとんど出ない
  • 極端に人見知りがない(誰にでも無反応)

次のステージへのつながり

  • 安定したおすわり → 両手が自由に → 手づかみ食べが本格化
  • ずりばい → 四つばいはいはいへ → 全身の筋力が飛躍的に向上
  • 舌の上下運動 → 左右運動へ → 噛むための舌の使い方が完成に近づく
  • 精密把握(つまむ力) → 小さな食べ物を自分で食べる → スプーンを握る準備
  • 反復喃語 → 意味のある音(指さし+「あ!」) → 初語へ

注意: このページは一般的な発達の目安です。発達の時期には個人差があります。 気になることがあれば、かかりつけの小児科医・作業療法士・保健センターにご相談ください。